大島病院の社会復帰グループ「あじさいの会」で、ピアサポーターとSST・第2弾が行われました。
「退院して、作業所と夜間の学校に通い、就職して障害者年金をもらわずに生活したい」という希望を持ったKさんの相談でした。
たくさんの人の前で、自分のことを話すことは、とても緊張するしエネルギーのいる事ですが、Kさんは一生懸命考えながら自分のことを伝えてくれました。
退院したいけれど、入院生活のストレスがたまると落ち着かなくなったり、衝動的に異物を飲み込んでしまうことがあり、退院が延びてしまっているKさんです。
現在のKさんの苦労について、
「自分も保護室に入ったことがあります。入ることは嫌なんですけど、落ち着くとか…安心する感覚も分かります。」
「自分も異物を飲んだことがあります。お母さんにもっと自分のことを見て欲しかった…そういう感情もあったのですがKさんはどうですか?」
等々、ピアサポーター達は、自分の経験と重ね、共感したり。Kさんはどうなんだろう?と質問したりしていました。
ストレスがたまった時の対処方法について
優しくしてもらうと、落ち着く…とういKさんに対して
・メッセージカードに優しい言葉を書いてもらって、落ち着かなくなったらそれを見る
・楽しく話せる人をたくさん作っておいて、辛い時でも話せる相手を増やす。
・趣味の日にピアサポーターに愚痴をはく。
調子が悪くなった時に、自分でSOSを出しにくいKさんに対しては
・調子の悪さを色で分かるようにした「サインカード」を作って、病棟の看護師さんや仲間に分かってもらう。
直ぐに取り組めそうな、でもなかなか思いつかないアイデアが出てきて、なるほど…と感心するのは支援者達です。
参加したピアサポーターは、それぞれの役割を果たしていて、みんなに💮を付けていいと思うのですが、
自分の行動を、振り返り「場を盛り上げなくっちゃ!と焦っていた、あんな質問して良かったのだろうか…」とマイナス思考にジャックされてしまう人もいて…。苦労を家までもって帰らないように、事務所に戻ってミーティング。
お互いの苦労を共有することで、安心感が生まれ、また次に進む勇気が持てます。
こういった経験はSST自体の経験値を上げる機会でもありますが、ピアサポーター自身が一人の人間として、社会で苦労と向き合いながら生活していく技術を学んでいく機会でもあります。
こういう機会を得られることは、本当にありがたいことです。
大島病院のスタッフの皆さん、あじさいの会の皆さんありがとうございました。